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2006.12.29 学ぶこと
受験生にとって、大変な季節がやってきた。
大学・高校・中学、いずれをとっても。
私の受けた「入学試験」は、大学が最後だった。正月休みも、共通一次直前で、相当トレーニングした記憶がある。

まだ学生時分は、センター試験やらあちこちの二次試験の問題を解くのも楽しかった。しかし数年のうちに、少しづつ受験学力は剥がれ落ちてしまい、なかなか解けなくなった。

入試問題そのものは難しくなってはいない。かといって簡単に解けるものではない。
ならばそこには、「多少ズルイことをしてでも有利な方法で…*(ニヤ)*」と考える人が出てきても、むべなるかな、だ。古くは古代中国の官吏任用試験である科挙でも、カンペが見つかっている。

よその高校では皆やっている(だろう)教科をやらずに、入試必須科目などに振り分ける、というのも、私に言わせれば、極論だが「学校ぐるみのカンニング」だ。気の毒なのは学習指導要領などの細かいことを知らない高校生たち。学校関係者はその不正を知らないはずはない。(誤解を避けるために追記すれば、お上のやることや文科省の定めたことが正しい、と言うつもりは全くない。決まりは決まり、ということを言いたいだけだ。)

それというのも、おそらく日本では競争主義原理に基づいて、教育政策をはじめとする様々な施策が実行されていることや、日本国民の間に、広く競争意識(1点でも多く、また1分1秒でも速く、というアレ。企業においては勿論生産効率の上昇、ということだが。)が浸透しており、なんら違和感を感じない人々が圧倒的多数であることなどもひとつの要因だろう。

競争させるなら早いうちから、と若い親が考えても不思議ではない。私の世代ではさほど多くはなかった中学受験も近年は増加している。そのニーズを上手に汲み取ったのが、中学受験などを得意とする、進学塾のグループだろう。一斉指導が多かったが、最近は個別指導でもその学力層の子どもを対象とするものもある。
一方で、なかなか学校の勉強についていくのが大変な子どもたちの通う、救済的な塾もある。その多くは1クラス2~3人、せいぜい5人までの少人数制か個別指導の形態。(勿論そういう形態の塾でも、習い事などの関係で難関校を目指す子もいる。)
その中間の、所謂中くらいの成績の子が通うところもある。
または、それら3種を全て併せ持つ総合塾もある。

どれが良いとか悪いとか、は問題ではなく、色々な意味でその子に合ったところかどうか、の方が大切だと思う。

しかし、一生懸命「勉強」しても、大人になって社会に出てしまうと、どんどん抜け落ちていく、つまり「受験学力の剥離」が起きてしまう。

本来何かを学ぶという行為は、その時そのときの必要性や興味、関心などから、換言すれば「知りたい!」「これが解りたい!」という「知的好奇心」から来るものだろうと私は思うし、それは喩えるなら、大きな砂山を築く際の裾野の広さ(基礎・土台)だと思う。基礎や土台がしっかりしてこそ、その上に築かれるものは大きく、高く、美しいものに仕上がっていくのではないだろうか。そうして築かれた「山」は、多少のことにはビクともしない、動じない堅固なものになる。それは「教養」「一般教養」とも呼べる。そうして得られたものこそが、自分自身の核であり、「自信」でもあろうはずだし、従って「他人の妄言に惑わされない」ための確固たる土台にもなり得ると確信する。そしてそれらはそうそう簡単に「剥落」はせず、生涯を通じての財産にもなり得る。

一方、基礎や土台がしっかりしないところにどんどん積み上げていくと、短期間でそれは崩れ落ちてしまう。それを「砂上の楼閣」という。

しかし私は受験勉強そのものを否定する気はない。合理的な時間活用法や、少ない努力で多くの成果を得る方法など、その過程で身に付けたことで、後々役に立つこともあるからだ。だがしかし、それらは日本という競争主義の国に生きている我々だからこそ、そう感じるのかもしれない。根本的には、「勝ち組、負け組」という言葉に象徴されたような、煽られた序列主義と、その土壌となっている社会構造にこそメスを入れなければならない。

受験学力やそれで得た知識より、むしろ広くて深い教養や、人間社会の中で上手くやっていく力、つまり集団性、協調性、社会性、そして他人の気持ちに自然と寄り添う力=共苦の力、共感能力、などの方がより大切だし、それらを皆があまねく持てば、相なごむ、和を作れるはずだ、と私は思う。




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